ニキシー管駆動回路再考
この週末は天気も良く暖かくて、春の行楽日和でした。しかし花粉症持ちの私にはちょっと辛い時期の始まりでもあります。痛し痒しな感じです。
さて、数年前から、ニキシー管という表示デバイスを使って時計などを作るというのが流行っています。ニキシー管とは、LEDや液晶の7セグメント(いわゆるデジタル表示です)が普及する前に存在したモノです。言葉で説明するのは難しいのですが、放電管の原理を利用して0~9までの数字がオレンジ色に浮かび上がるものです。それぞれの数字はあらかじめ真空管の中に電極として並べられていて、しかも正面から見ると10文字分重ねてあるので、数字が変わるごとに、微妙に奥行きが変わって見えるという、ちょっと変わった表示器です。Wikipediaなどにも説明があるので、興味がある人はググってみてください。
おそらく、保守部品としてメーカーなどに保管されていた部品が不要となったためか、数年前から放出されるようになり、秋葉原のジャンクパーツ屋などにちらほら出回っていました。そんな表示デバイスは、私を含め若い世代には逆に新鮮に映り、5本100円とかで投売りしていたニキシー管を使って、時計などを作るのが流行りました。おそらく90年代の終わり頃だったと思います。
そして、マニアがひっそり楽しんでいるうちは良かったのですが、ブームが妙に広がってしまい、たちまちニキシー管の値段が高騰しました。サイズが大きいものや、色付きのものにプレミアが付いたりして、小さいものでも1本500円~みたいな世界になっていました。こんなに高価になってしまうと、気軽に遊ぶわけにも行きません。私は管がまだ安かったころに時計を1つ作って、マイブームが終わっていましたが。
そして最近は、ブームも一段落したこと、そしてロシアあたりから安い管が入るようになって、比較的安価になってきているようです。某ネットオークションをウロウロしていると、最近ふと目にとまり、懐かしさで久々に何か作ってみようかという気になりました。
しかし、問題は管の値段だけではありません。放電管を点灯させるためには高電圧が必要です。このためインバーター回路の高電圧電源や、それを制御するドライバICなどが必要となり、特にドライバICは入手困難となっているため、今度はこれらの部品にプレミアがついているようです。
というわけで、せっかく安い管が出回っているのだから、気軽にその辺で売っているパーツで駆動できないものかなぁと、回路を再考し始めました。巷の動向を検索すると、
・液晶用の冷陰極管用電源を高圧電源として転用
・高圧電源からニキシー管のアノードへはフォトカプラによりスイッチする
・カソードのドライブは74141を利用
という感じになっています。特に、200V近い高圧に対応できるフォトカプラがちょっと手に入りにくいこと、そしてやはり、前出の74141の入手が大変なようです。
そこで、これらを使わない駆動回路を考えてみました。図のような感じになります。電源は5V単一で動作し、高圧回路すら準備する必要もありません。
ミソは、コイルによる昇圧回路をニキシー管ごとに準備し、PICからのパルスで管を放電させます。昇圧に使うトランジスタは、耐圧が高く電流もそれなりに流せる2SC2688を使いました。この昇圧部分は、ニキシー管の本数分用意します。(6桁表示するなら6回路とか)
また、74141の代わりに、Vceoの高い2sc1473というトランジスタを使っています。こちらは、カソードの数分必要になります。0~9なら10個、小数点も表示できる管なら11個になります。
まだ実験途中ですが、1kHzくらいの周期でダイナミック点灯すれば、6桁くらいまではうまくいきそうな感じです。ニキシー管の本数だけ昇圧回路が必要なこと、そしてカソード数分(10個)のドライブトランジスタが必要なことで、ちょっと配線が面倒になります。しかし、この回路のトランジスタは、Icが近くてVceoが200V以上の汎用トランジスタなら、他のものに置き換えることができます。
もう少し進展したら、また紹介したいと思います。
| 固定リンク


コメント
初めまして、電子工作超ド素人の教えてオッサンです。
ニキシー管を小さな基盤(Arduinoのシールド)にどうしても表示させたくて、簡単な電源を探して求めてココへ辿り着きました。
昇圧するのにPICのパルス使うって凄い!(逆ならわかるけど)
それでちょっと質問がるのですが...
適正電圧には、大凡どれくらいのパルスでなるのでしょう?
まるで見当がつかなくて(汗
それと、10mHのコイルはどういう役割?
宜しかったら、どうか教えてやって下さいませ。
投稿: on | 2010/03/22 07:07
あっ、コイルの説明はいいです(笑
値が大きかったのでナニ?って思ったんだけど、いいんですよね。
投稿: on | 2010/03/22 08:18
onさん、こんにちは。
値に関しては、特に計算して求めたわけではなく、やってみて動いた、という程度なので、あまり突っ込まないでくださいませ。(汗
進捗を次の記事に掲載しましたので、よろしかったらご覧ください。
投稿: ぽあろ | 2010/03/23 02:09