古いラジオを修理してみた。
梅雨が明けたそうですが、なんだか相変わらずジメジメと湿度も高いようで、すっきりとしませんねぇ。日本の夏はもっとカラっとして欲しいものです。
さて、私のように、子供の頃に電子工作などに興味があって、ラジオなんかを作ったことがある人には、HOMERというメーカーに覚えがあるかもしれません。以前、共和製作所というメーカーがラジオの製作キットや完成品を販売していました。そのときにHOMERブランドとしていくつかのラジオを販売していました。
大きいラジオから小さいラジオまで各種販売していて、かくいう私も、いくつかのラジオ製作キットを作成した記憶があります。しかし当時は作るのが楽しくて、完成品にはあまり興味がありませんでした。写真はそのHOMERの完成品ラジオ、IC-5000という極小のICラジオです。
某ネットオークション(全然伏字になってませんが)でちょっと見かけて、懐かしさのあまり、状態が悪いのを承知で入手しました。このラジオはモールドのICモジュールを使ったストレートラジオで、とにかく小さい。マッチ箱くらいの本体にキーチェーンがついています。ホントにキーホルダーにしてもいいくらいの小ささです。
さて、入手して動作確認をしようとしたのですが、開けてビックリ。というか状態の悪さは知っていたのですが、まあ電池ボックスの電極が完全に腐食してしまっていて電池から電力が供給できない状態でした。また配線にワニ口クリップで直接電源をつないで見ても、とっても小さい音でしか鳴りません。うーん。これは修理もきびしいなぁと。そこで面倒になってしばらく放置状態となっていました。
しかし別件で自作していた「昔の部品でラジオを作る」シリーズが一段落したので、こっちも少し何とかしてみようかという気になりました。再度中身を確認すると、ICはまともに動作しないようではありますが、バリコンとバーアンテナはそのまま使えそうです。そこで、電池ケース周りとIC回路をごっそり作り変えることにしました。
問題の代替回路ですが、ストレートラジオで超有名なICのLMF501Tを使うことにしました。また私が住んでいる地域はラジオに関しては弱電界地域なので、高周波、低周波それぞれに1段ずつ増幅回路を追加します。電池はLMF501Tの定格がMax1.8Vなので、ボタン電池LR44を1個使う回路とします。
今回のラジオの回路です。アンテナにボリュームがついていますが、今回は使用していません(使用しない場合はグランドに短絡します)。
初段トランジスタのベース接地増幅回路で高周波増幅を行います。そしてその次、中心にあるボックスがLMF501Tとなります。そしてその出力の音声信号を最後のトランジスタで増幅します。これで弱電界地域でもクリスタルイヤホンがガンガンなるくらいの高感度になります。
トランジスタは、2SCであれば大抵動作すると思います。私は手持ちの部品で大きさがちょうど良いもので選びました。電源はLR44が1個ですが、電池を2個以上使う場合には、LMF501Tの定格を超えてしまいますので、電圧降下回路が必要となります。そのまま電池を増やすと一瞬にしてICが破損しますので注意してください。
さて、
このラジオの問題は実装をいかにうまくするか、というところです。小さいラジオなので、とにかく手先の器用さと創意工夫が要求されます。今回は万能基板を2枚使い、ボタン電池を挟むような構造にして電池ボックスとしました。そしてその基板に増幅回路やLMF501Tを取り付けていきます。
また、最初についていたイヤホンジャックはφ2.5サイズの上に、電池ケースの金具を兼用していたので、丸ごと取り外してφ3.5のジャックを付けられるよう、かなり削ってしまいました。おかげで、ジャックのネジが外に飛び出てしまい、ダサくなってしまいました。ここはもう少しうまい方法があるかもしれません。
実際に電池を入れて動かしてみると、サイズからは想像できないくらい高感度、大音量でラジオを受信することができました。しかし高・低の2段増幅としたので、近隣の放送局などの強い電波を受信すると、耳が痛いくらいの大音量となってしまいます。サイズに余裕があれば、やはりボリュームを付けたいところです。電池の持ち時間は、省エネ設計となっているため1日2~3時間使ったとしても1ヶ月くらいは動作すると思います。
またストレートラジオですので、やはり選択度はイマイチです。近隣に強力な放送局がある地域では、使いにくいかもしれません。これはストレートラジオの宿命なので、ラジオの向きを調整するなどして頑張りましょう。
このラジオは、作ってから実際に通勤の時などに使用しています。しかし電波の強弱にあわせて音量が変化するので、少し使いにくい感じです。LMF501TのAGCレンジは結構狭いようです。従いまして、せっかく小さい筐体なのに、移動しながら使うのはあまり向いていないかもしれません。家や出先でちょっと聞きたい時に持っていく程度に考えると良いかもしれません。


















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